議会報告
平成27年 第4回定例会 反対討論

平山 英明 議員

反対討論

上程中の第5号、第6号、第8号、第9号、第10号、第11号、第12号陳情について、公明党議員団の立場から一括して反対討論を行います。
 第6号、第8号、第9号、第10号、第11号、第12号陳情は、いずれも現在検討中の中野体育館の移転について、平和の森公園での建設はせず、公園を現状のまま存続されることを求めるものです。第5号陳情については、主旨が、平和の森公園を現在のように子どもたちが遊べる公園として残してくださいとなっていますが、審査の中で陳情者に確認をしたところ、他の陳情と同じく、平和の森公園の現状のままの存続を求めるものでした。
 また、陳情はいずれも体育館の改築に反対するものではないことが確認されています。
 現在の中野体育館は、開館から既に45年を経過していることから施設の老朽化は否めず、今後、維持補修の費用や設備の更新費用などが大きくのしかかってくることが想定されます。さらに、施設の機能面においても、バリアフリーへの対応が十分でないことや観客席が狭小であるなど、区民が求めるさまざまなスポーツニーズには十分に応えられなくなっています。こうした状況からいえば、中野体育館の建てかえを検討する時期であることは明白です。
 また、当初、中野体育館は旧第九中学校跡地への移転・建設の予定でありましたが、体育館の規模や機能強化について議会や多くの区民の要望に応える中で再検討が図られていきました。さらに、この間、我が国に甚大な被害を及ぼした東日本大震災が発生し、災害時における体育館のあり方についても災害時の重要な拠点としての役割の強化が求められてきました。こうした検討の中で、区が体育館建設の最適地として平和の森公園を選択したのも理解できるところです。
 これまで我が会派は一貫して、同公園再整備に当たり、防災機能の拡充、緑の憩いの場の存続、平和機能の向上、そして一刻も早い約1ヘクタールに及ぶ未開園部分の整備を訴えてきました。さきの第2回定例会で区が示した平和の森公園の再整備及び新体育館の建設については会派の考え方とおおむね一致をしています。
 陳情審査では、平和の森公園開設までの歴史的経緯を尊重すべきとの議論がありました。
 第11号陳情の裏面にある中野刑務所跡地利用計画に関する要望書では、特記事項の3に、中野区が買収する約3分の1の敷地は区民の憩いの公園として、いかなる理由があっても公園に付随する以外の施設は絶対に建設しないこととあります。
 都市公園法第2条の2の5では、公園施設の定義として、野球場、陸上競技場、水泳プールその他の運動施設で政令で定めるものとあります。そして、都市公園法解説では、運動施設は屋外・屋内を問わないので、体育館も認められるとあります。この考え方に沿うならば、要望書にある公園に付随する施設には体育館も該当していますし、同公園内に体育館建設を推進することは決して当時の区民要望をないがしろにするものとは思えません。
 区内で唯一平和の名を冠する同公園は、御存じのように旧豊多摩刑務所跡地であり、第2次世界大戦のさなか、平和を求め戦う多くの方々が時の軍部政府により治安維持法違反に抵触したとされ、思想犯として投獄された地であります。戦争や紛争の根源にある相互不信、差異の壁を超え、平和の連帯を広げるものこそ文化の力であり、教育の力です。体育館はまさに文化・教育の役割を担うスポーツ施設です。区にあって平和原点の地とも言える同公園に区の中央体育館が建設されれば、子どもから高齢者までこれまで以上に多くの区民が公園内を訪れ、親しまれることとなり、この地の持つ歴史もより広く区民の心に刻まれることとなります。
 戦後70年目の節目に体育館建設を含む平和の森公園の再整備について検討し、現在、そして未来の多くの区民に愛される公園として発展させていくことは、区民にとっての同公園の価値を高め、中野刑務所解放にかかわられた多くの先人たちの思いに沿うものと確信するものであります。よって、陳情には同意することができません。
 なお、陳情者の不安の多くは、芝生広場をはじめとする子どもから高齢者までの憩いの場が大きく減少してしまうことにあるようにも思えます。屋外運動施設については慎重な検討を行うべきであることを申し添えます。
 以上の理由から、第5号、第6号、第8号、第9号、第10号、第11号、第12号陳情について、その主旨に反対をするものです。