議会報告
平成28年 第3回定例会 賛成討論

木村 広一 議員

賛成討論

ただいま上程されました認定第1号、平成27年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について、公明党議員団の立場から賛成討論を行います。
 平成27年度の普通会計は、歳入総額が1,332億8,601万9,000円、歳出総額が1,301億1,864万1,000円で、歳出歳入とも過去最高の決算額となりました。実質収支額は、前年度と比べ15億8,778万8,000円の減となりましたが、28億1,832万7,000円の黒字となりました。財政調整基金積立額と取り崩し額の差が、前年度比2億5,084万5,000円増の26億6,061万8,000円となったため、単年度収支はマイナス15億8,778万8,000円となっていますが、実質単年度収支は10億7,283万円の黒字となっています。実質収支比率は、前年度比2.5ポイント下回り、おおむね望ましいとされる3~5%の範囲内である3.7%で、適正範囲となりました。これは、分母となる標準財政規模が7.1%の増となったことによるものです。経常収支比率は、おおむね70から80%程度が適正とされる中、前年度比8.6ポイント下回る76.5%で、特別区平均の77.8%を下回りました。特別区平均を下回ったのは、過去20年間で見る限り初めてであり、区としても平成5年以降最も低い数値となりました。財政に弾力性がついたことは大きく評価できるものです。また、実質公債費比率も前年より2.1ポイント下回る2.9%となり、23区内としては依然高いものの、早期健全化基準を下回っています。
 以上、主要な財務指標を見ても、財政構造の弾力性や安定した収支バランスが確保されており、今後も持続可能な財政運営の取り組みを期待します。
 これまで我が会派は、少子高齢化対策等に係る扶助費の増加、公共施設等の老朽化対策に係る費用の大幅な増加、そして、中野駅周辺まちづくりなどの行政需要に備えた着実な基金の積み立てを求めてきました。
 27年度末積立金残高は592億5,619万円余で、前年度末と比較して106億8,515万円余の増加、地方債残高は285億8,800万円余で、前年度末と比較し66億3,100万円余の減少、また、債務負担行為の翌年度以降支出予定額は71億6,800万円余で、前年度比77億6,000万円余の減少となりました。その結果、積立金現在高から区の実質的な借金となる地方債現在高、債務負担行為額を引いた将来にわたる財政負担は、前年度より250億8,000万円余の大幅なプラスとなる235億円余となり、近年では初めて将来にわたる財政負担がプラスとなり、貯金が将来的な借金を上回ったことになります。この将来にわたる財政負担を標準財政規模で割った指数は30.9%であり、特別区平均の28.6%も上回り、他区と比較しても財政基盤が強化されていると言えます。今後も計画的で効率的な財政運営による着実な積み立てを求めます。
 平成27年度は、我が会派がさまざま区に要望、提案をしてきました施策の多くが実現、推進されています。Wi-Fi環境の整備、西武新宿線沿線まちづくり連続立体交差事業、そして、プレミアム付区内共通商品券の発行、商店街支援の制度拡充など、まちの活性化や安全のまちづくりが図られました。また、子ども・子育て支援では、産後ケア事業など、妊婦・出産・子育てトータルケアの充実、区立小・中学生の連携強化及び学習サポート事業の推進、また、通学路防犯設備整備や小・中学校耐震対策の推進により、平成27年度で耐震化率が100%となり、子どもの安全対策が講じられました。さらに、災害時避難行動要支援者の支援、町会・自治会活動の推進などの支えあい体制の強化、高齢者総合窓口の設置や在宅療養支援センターの設置など、高齢者や障害者施策の充実、大規模公園整備、弥生町三丁目防災まちづくり、大和町地域まちづくりの推進、帰宅困難者対策や災害時用備蓄医薬品の流通備蓄方式の配備など災害対策が進められました。また、区の基幹収入である区民税などの収納強化、自動販売機設置による歳入確保など、我が会派が要望してきたことが前進したことは高く評価するものです。
 平成27年度は、子ども・子育て支援新制度がスタートし、その取り組みとして認可保育所や小規模保育施設の誘致等、保育所や学童クラブの待機児童対策の拡充が図られました。しかし、現実には待機児童ゼロを実現することはできず、28年度にもその取り組みが継続されています。保育所・学童クラブの待機児童ゼロについては喫緊の課題であり、課題解決に向け全力で取り組むことを求めます。
 ここで、平成27年度決算の認定を通じ、課題である二つのことを指摘しておきます。
 一つは、予算編成の適正化です。平成27年度決算の不用額総額は57億9,387万5,000円と、前年を5,593万4,000円上回り、過去最高額となりました。また、予算流用は昨年より5,961万6,000円減少の5億4,265万7,000円となりましたが、人件費の流用を除く事業費の流用は3億7,304万2,000円で、過去5年では最高額となっています。予算編成の際には各種事業の積算の精度を上げることは何度か指摘させていただいていますが、より適正に予算編成がされることを求めます。
 二つ目は、基金積み立てのあり方です。さきに指摘したとおり、基金の積み立てによる将来にわたる財政需要への財源の確保が強化されていることは評価するものです。しかし、公共施設等総合管理計画など、今後の財政需要に合わせた基金のあり方に検討が必要と思われます。その上で、世代間の負担公平化に配慮した起債計画と基金の積み立てを着実に行うことを求めます。
 現在、区は、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)の策定、新体育館整備、新区役所整備等を進めています。さらに、2020年東京オリンピックを目指し進められるまちづくりと課題は多くありますが、新たな中野のまちづくりには大きな期待が寄せられています。重大な局面であるがゆえに、状況の変化を敏感に感じ取り、時に慎重に最善の方策を探ることが、区民・議会の信頼に応える上で重要であります。
 公明党は、「希望がゆきわたる国へ」をスローガンとして掲げ、政策実現に取り組んでおります。自公政権の発足以来、日本経済は着実に回復に向かっていることを感じますが、いまだ道半ばであります。ようやく見え始めた「希望」を必ず中野区政にも反映させることのできるよう、車の両輪である議会も努力を惜しまず取り組む決意でありますので、中野区としてもさらなる区民サービスの向上を目指し、的確な財政運営と着実な事業の執行による区政運営に取り組むことを願って、賛成討論といたします。